私は北米で、Animal BodyTalk やT Touch Therapyといった幾つかの動物治療のワークショップを受講する中で、動物について多くのことを学ぶことができました。
しかし、それ以上に、趣味の乗馬を通じて、わたしは「動物のこころ」について多くのことを学んだと考えます。何年にも渡る馬との付き合いの中で、馬も人間と共通の心性を持つことを知らされました。中でも、私に一番多くのことを教えてくれたのは、日本でつきあいの長かったアルマンドという7歳の牡馬でした。
彼は、壮健でプライドの高い馬でしたが、一方でとても神経質なのに頑固ということで、乗馬クラブのインストラクターやメンバー達を困らせる、ある意味で有名な馬でした。彼は身体に触られることを嫌がり、ブラシをかけられることも、ましてや鞍をつけられる事は大嫌いで、それを無理強いするとそのライダーを蹴ったりしていました。
私は、クラブでこのアルマンドに度々乗る機会がありました。が、彼は私を蹴ったりしたことがないことに気ずきました。そこで、密かに私の学んだ動物治療の方法を試してみようと考え、数回やってみたのです。二ー三週間後、彼の大きな変化にクラブのインストラクターやメンバー達が驚きました。彼は落ち着いて静かになり、皆にとってとても扱いやすい馬になったからです。
しかしながら、彼等はアルマンドの「パーソナリテイー」に一体何が起こったのか全く理解できませんでした。 彼等は、度々私に何をしたのか尋ね、時には、私がアルマンドに乗る前にブラッシングをしたり鞍をつける様子をそばに立って見ていることがよくありました。実は、この問題解決の鍵は2つあると考えられます。一つは、私が彼の「パーソナリテイー」を理解した事。二つ目は、彼のストレスを解放するために、私が学んだ治療方法を用いた事です。
アルマンドは頭の良い誇りに満ちた馬で、彼は人々に彼の能力と権威を正当に評価して欲しいと願っていましたので、ただ無闇に命令するライダーを非常に嫌ったのです。
人々は度々彼を従わせようと無理強いしました(多くの場合は、鞭とかブーツにつけれたスパーで蹴るとかで)。この行為は彼の「プライドを傷つけ」、さらに大きな理的ストレスを与えるもので、それが彼の命令には従わないという一層の頑固さといては攻撃的な反抗を生み出したのです。
私は、彼のストレスをレリースするために、先ず身体から入り、代替医療である中国の経絡のツボのポイントの刺激、T Touch Therapy による動物マッサージを行いました。そして次に心理面から、Three In One Concepts による筋反射テストによって彼の心理的ストレスを解放しました。この結果、彼は落ち着き、他の人々に対してもある程度の信頼を持てるようになったのです。
この代替治療は一般には人間に行われているものですが、馬にもひいては他の動物達に適用できる治療法だと考えられ、私は多くの犬や猫、ウサギにも治療を行っています。

【バンクーバー新報記事】
New 随筆 「馬のささやきが聞こえるとき」