-小鳥

小鳥の大あくび 

 先週の土曜日、乗馬クラブの友達の家を訪ねました。それは、彼女がSPCAからもらって来たワンちゃん、ブルーがトラウマを持っているので、その犬の治療をしてほしいというものでした。ブルーの出迎えをうけて、キッチンでご主人と彼女の3人でコーヒーを飲んでいると、ガレージを見下ろしながら、彼女が「ほら、ガレージの入り口に小鳥がさっきから倒れているのが見えるでしょ。きっとラクーンか、猫か何か他の動物にやられたのだと思う。もうだめだと思うので、ただピースフルに逝ってほしいと祈るだけ。」と。
 その時の何か直感で、私に何かできるかもと思い、すぐ下に下りていきました。確かに小鳥は瀕死の様子で、尿も垂れ流した状態で呼吸も定かではなく、ただそこにうずくまっている状態でした。動物治療のトレー二ングを受けたとき、先生がいつも必ず我々の治療法でその命を助けることができるとは限らない、そのときはその動物の最後が平安であるようなヒーリングをして上げなさいという言葉を思い起こし、筋反射テストをして聞いてみました。すると、まだ死んではいない、治療をする可能性があると、筋反射テストが答えます。それに勇気を得、ラクーンか、猫か何か他の動物にやられたのかと聞くと、すべて「No, No」の答え。では、どこかにぶつかって落ちたのか?と聞いたところ、答えは「Yes」。よくあるように、透明なガラスに突撃して、脳震盪を起こしているらしいとわかりました。しかし、呼吸、心臓の動きも微弱でこのまま、日が落ちて気温が下がれば体温は下がり、きっと本当に死んでしまうと、少し焦りながら、筋反射テストで治療法を聞いていき、脳と胸のタッピングとわかり、(エエー、この小鳥の小さな脳にタッピング?!)と半信半疑でしたがとにかく、小鳥の小ちゃな、小ちゃな頭と胸にタッピングを続けたのです。
 すると!! していた私自身が本当にびっくりしたのですが、まるで小さな雛が親鳥のえさをねだるときのように、その鳥がものすごく大きく大きく口を開けたのです。それは、2ー3回続いたように思います。人間の社会ではよく見るシーンですが、あたかも、お母さんのお腹からこの世に出て来る赤ちゃんが「おぎゃー!」と最初の呼吸をするときのような感じでした。小鳥があくびをするのかどうかわかりませんが、それは大きな大きな、まるであくびのような感じでした。しかも、その口が大きく開かれたとき、その口の中は鮮やかな緋色で、私の指がその緋色の口に食われてしまうー!!、と言うほどの迫力に満ちた大あくびでした。
 その後、その小鳥はまだ居眠りしているように見えたので、そっと「もう終わったよ。」と足を押してやりました。すると、パッと目を開け、ぶるっと体をふるわせると、ぱー!!といきなり私の前を飛び去っていったのです。
 どうなることかと、キッチンから心配そうに見下ろしていた友人夫妻が、ワーッと歓声を上げながら、ぱちぱちと拍手してくれるのが聞こえました。飛び去る小鳥を見送って、私自身も感動した一瞬でした。